(仮訳)カナダ東部産の不稔でパスチュール形成性の地衣の新種、Aspicilia bicensis
Anderson, F. & Lendemer, JC., 2016. Aspicilia bicensis (Megasporaceae), a new sterile, pustulose lichen from eastern Canada. The Bryologist. Available at: http://www.bioone.org/doi/abs/10.1639/0007-2745-119.1.008 [Accessed March 23, 2016].
【R3-02769】2016/03/24投稿

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3行まとめ

カナダ、ケベック州の沿岸域において採集された地衣の一種を検討し、Aspicilia bicensisとして新種記載した。
本種は地衣体が白色小区画状でパスチュールおよび粉芽を形成し、地衣成分としてノルスチクチン酸を豊富に含むことなどで特徴づけられた。
本種のITS領域の塩基配列を決定し、分子系統解析を実施した。
Canada, Quebec, MRC Rimouski neigette, Parc national du Bic, south end of Anse a` Wilson, NW-facing cliffs at edge of the Saint Lawrence River

(新種)

Aspicilia bicensis F. Anderson & Lendemer
語源…ビック(国立公園)産の
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【よく似た種との区別】
Aspicilia grisea
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体が厚い
無性生殖を行う
本種と異なり地衣体が白色ではなく灰色
本種と異なり地衣体が小区画状ではなく連続的
本種と異なり粉芽で詰まった円形の粉芽塊を形成する
本種と異なり初生菌糸が顕著な灰褐色という特徴を欠く
Aspicilia simoënsis
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体が厚い
無性生殖を行う
無性生殖の構造が類似している
本種と異なり地衣体が白色ではなく灰色
本種と異なり地衣体が小区画状ではなく連続的
本種と異なり初生菌糸が顕著な灰褐色という特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pertusaria excludens
北米に分布する
痂状地衣である
パスチュールを有する
地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
本種と異なり地衣体が常に白色という特徴を欠く
本種と異なり初生菌糸が顕著な灰褐色という特徴を欠く
本種と異なり粉芽や”blastidia”よりもパスチュールを形成するという特徴を欠く
本種と異なり髄層にPOL+の結晶を含むという特徴を欠く
Phlyctis argena
北米に分布する
痂状地衣である
パスチュールを有する
地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
本種と異なり地衣体が常に白色という特徴を欠く
本種と異なり初生菌糸が顕著な灰褐色という特徴を欠く
本種と異なり粉芽や”blastidia”よりもパスチュールを形成するという特徴を欠く
本種と異なり髄層にPOL+の結晶を含むという特徴を欠く
Phlyctis speirea
北米に分布する
痂状地衣である
パスチュールを有する
地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
本種と異なり地衣体が常に白色という特徴を欠く
本種と異なり初生菌糸が顕著な灰褐色という特徴を欠く
本種と異なり粉芽や”blastidia”よりもパスチュールを形成するという特徴を欠く
本種と異なり髄層にPOL+の結晶を含むという特徴を欠く
Ochrolechia androgyna
沿岸域に分布する
岩上生地衣である
肉眼的形態が一見類似している
本種と異なり粗い粒状の粉芽からなる粉芽塊を有する
本種と異なり初生菌糸が顕著な灰褐色という特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸ではなくジロホール酸を含む
Aspicilia blastidiata
形態的に類似している(混同のおそれがある)
地衣体が白色
地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
本種と異なりカナダではなくロシアなどに分布する
本種と異なり地衣体が散在する小区画状ではなく亀裂状
本種と異なりパスチュールよりも”blastidia”を形成する